8/15/05

Saigon Biennale Workshop





8月13日の土曜日のサイゴン・ビエナーレの一環でワークショップが行われた。すったもんだがあったすえに結局キューレーターに落ち着いたのはジュン・グエン・ハツシバ。今回のワークショプはカリフォルニア州、ミルズ大学のMoira Roth教授を招いてのパフォーマンスアートの講座。偶然にもミルズは私の母校という事もあってRoth教授との嬉しい再会となり個人的にはハッピーな出だし。ワークショップはランチをはさんで午前、午後の2部制。午前中はプロジェクターを使って過去のベトナム人アーティストの作品発表やRoth教授によるアメリカ人パフォーマーの作品を幾つか紹介、そして午後は実際に皆でパフォーマンス体験という内容。
ベトナム人は時間にルーズなので有名なのだが、(南国の人の時間感覚は日本のそれとはだいぶ違います。。。)今日は開始予定時刻10時にはほぼ全員集合。しかし、肝心のワークショップが始まらない!原因は会場が明るすぎて壁に映したイメージが見えないとのこと。会場の片側には大きな窓が2つあって燦々と太陽が差し込んでいる。ベトナム人アーティスト達は別に気にする様子もなく各自適当に時間をつぶしているが、私から言わせると「何故事前に会場やテクニカルチェックしてないの?!」という素朴な疑問。個人の家でのプライベートな集まりならまだしも、一応「サイゴン・ビエナーレ」企画である。キューレーターのジュンも汗をかきかき窓に覆いをつける作業をしている。「これもパフォーマンスの一環でーす!」なんてコメントでジュンは会場を笑わせていたけれど、心中は穏やかではないはず。。。30分遅れで始まったワークショップはベトナム系アメリカ人アーティストRich Streit-matter Tran等による作品上映。幾つかは観た事がないのがあったので参考になったが、基本的にはあまりパッとした作品はなかった。なにか洗練された感じがないというか、妙に「アジア」を狙いすぎた作品が多いと言うか。ランチは廊下にセットアップされたテーブルで皆仲良く会食。久しぶりに会うパフォーマンスアーティストLy Hoang LyやNgo Thai Uyen, Bui Cong Khanh、ベトナム系アーティストのDinh Q Leなどと近況報告で盛り上がる。午後はRoth教授が指揮をとって会場一体となってのパフォーマンス。。。になるはずが、彼女の用意してきたマテリアルは言葉に頼ったものが多く、やはりバイリンガルの環境ではスムーズにいかない。それでも会場は笑いに包まれて和やかだったのは救われる。でも「笑い」だけでは、物足りないぞ!午後の部最後の最後に即興でホイアン出身のアーティストBui Cong Khanhがパフォーマンスをする事に。彼は1、2分会場を歩き回り皆から携帯電話の番号を集めている。そして隣の部屋へと姿を消した。すぐに会場の一人の携帯がなり、彼女は隣の部屋のKhanhから電話で指示をうけた通りに歩き回ったり、歌ったりしてパフォーマンスしている。次に違う人の携帯が鳴りその人もパフォーマンスを始める。。(15分くらい続いた)。。。彼の「自分ではしないパフォーマンス」。。。なかなか面白かった。